生体認証による国民ID

日本国内においても何かと批判されている「国民背番号制」ですが、インドにおいてはそんなものをはるかに超えた壮大な国策が実施されています。
その名も「国民IDカード」というもので、インド国内2億人のデータを政府がバイオメトリクス(生体認証)として登録してしまうというようなものです。

しかもその登録データは政府だけでなく民間の企業や金融機関などで簡単に利用ができてしまうということなので、日本でやろうなんて誰かが言い出したら一斉に市民運動が起こりそうな政策です。

インドにおける国民IDカードとは、インドUID-Uniqueと言われるもので、国民一人ひとりの指紋、虹彩、顔といった生体情報を記録しそこからヒモ付した情報を記録していくというふうになっています。

なぜインドでこのような生体認証による国民管理が行われることになったかというと、インドにおいては貧困層や地方在住者などに文盲が多く、自分の名前や住所を書くことができないといったことがあるためです。

そこで文字を書かなくても本人の身体的特徴で情報判断ができるようにするためのツールとして導入されたという背景があります。
生体認証に使われる指紋、虹彩、顔は子供のときに記録をしたとしてもそのあと10年経過後も生きた情報として認識可能であると言われており、実験的な意味合いも兼ねつつも長期的に行っていくことがすでに決定しています。

ここで気になるのは、人権問題などとは全く別の次元として考えた場合の生体認証システムの素晴らしさです。
インドは世界2位とも1位とも言われるほど人口の多い国家ですが、その膨大な人数を認証システムによって完全に区別認識できるとするなら、その精度は大変すぐれたものであると言うことができるでしょう。

さらに先ほど触れたように、その認識度が長期的に保存が可能なものであるとするなら、一度記録した情報の信頼性はかなり高いものとなります。
インドにおいてはこのシステムが導入されたことにより、それまでは書類の作成ができないために社会保障制度を受けることができなかった人たちにも行政サービスが提供されるようになったなどの大きなメリットがい生まれました。

今後は集めた情報の取り扱いについて十分に議論をしていく可能性はあるものの、技術面ではかなり完成度が高い状態にまで生体認証システムはさまざまな面で応用されていくことでしょう。
インドのこれからに世界から注目が集まっています。