メリット・デメリットの一例

生体認証のメリット・デメリット

生体認証を新たに導入しようという企業などからよく聞かれる質問に「個人のプライバシーは大丈夫か」という項目があります。
その人個人の生体認証情報は、確かにその人個人にしかないものです。そこで、悪用をされたからといって簡単に変更をすることができません。
情報を悪意のある人が取得をしてしまい、他の情報とともに利用されるかもしれないと考えると、導入をためらいたくなる気持ちもあるかもしれません。

しかしながら反対に考えると、生体認証であるバイオメトリクスの利点はその独自性や信頼性であり、確実に本人であるという認証を行うシステムであるということこそが、このシステムの最大のメリットでもあるわけです。
導入時にはメリットを最大に生かしつつも、デメリットが生じないようにきちんとした堅牢性の高いシステムづくりをしていくという管理をすることが大切になってきます。

他にもあるバイオメトリクスのメリットをまとめてみましょう。

1.情報が唯一のものであり、更新や変更ができない。
2.本人の許可や承認なく登録をすることができる場合がある。
3.一度登録したデータがあると本来の目的以外の場所でも認証ができてしまう。
4.本人の登録目的以外の情報を収集されてしまう場合がある。

ということが挙げられます。
説明を付け加えると、例えば2の本人の許可や同意がなくても第三者が勝手に登録できてしまう認証方法としてカメラによる「顔認証」などがあります。

4の登録目的以外の情報というのは、例えば網膜血管パターン計測による病歴情報や、指先認証による皮膚の特徴からの人種特定などです。

プライバシーの問題

おそらくプライバシーの問題として最も気になるのは3の本来の目的外での本人特定の可能性ではないかと思います。しかし、仮に犯罪現場に偶然居合わせた場合に、生体情報が残っていたために容疑者とされてしまうことも考えられます。

生体情報に限ったことではありませんが、最近はこのプライバシー保護の観点が非常に社会的に重要視される傾向にあります。

技術的にも本来の目的外の場面で個人の情報が使用されないよう、盗難・紛失などによって他の機器に情報が抜かれてしまっても、特定のアルゴリズムでの認証方法でなければ自動的に登録情報が破壊されてしまうシステムが開発・導入されています。

ですが情報漏えいが起こるのはどちらかというと人為的なミスや怠慢が大きいものでもあります。なので、勤怠管理システムなどに利用する際には、退職時にきちんと情報を消去するなど徹底した情報管理を行うようにしましょう。