人の行動特性による認証方法

生物学的特徴

本人認証システムには、生物学的特徴を計測して判定するものの他、その人の行動特性に基づいて判定をするというものもあります。
行動計測的なバイオメトリクスとして代表的なものを挙げると、「声紋」「署名」「キーストローク」「手指動作」などがあります。

このうち「署名」は日本における捺印同様、欧米などでは契約の際に必ず確認をしている項目となっていました。
しかし、署名されたあとのサインのみでの判断では、プロの手による偽造も頻繁に行われてしまっていたこともありました。そこで最近では、署名をする動作そのものも合わせて判定をするシステムが導入されているようです。
署名をするときには筆順、筆圧、運筆速度、ペンの上下運動といったさまざまな動作が加わります。
最初にこの動作そのものをタブレット機器に登録する動的署名が、現在多くの場所で取り入れられています。

声紋とは、人の声における音声信号の周波数成分を測定する方法です。
登録をするときには事前にある単語を決めておき、認証のときには同じ単語を発音することで声紋データの照合が行われます。
音声の個人差から本人特定を行う方法は比較的昔から行われてきており、指紋同様犯罪捜査の現場では当たり前の光景となっていました。
現在では会話を録音して誰の声であるかを自動的に判定する話者認識システムも非常に発展してきています。

行動特性による認証方法

署名同様、人はキーボードを打つときに独特の癖があります。
そのパターンや速度、リズムなどをあらかじめ登録しておき、同じ単語を打ち込むことで認証をする方式を「キーストローク認識」といいます。
キーストローク認識においては、一定の単語を入力するまでの時間の他、タイピングエラーの頻度、強制キーストロークといったパターンをあらかじめ登録をしておかなければいけません。
本人であるかどうかを確認できるようになるまでのレベルになるには、かなり長い時間をかけた登録が必要となります。

手指動作による認証は、ここ近年の立体認識技術のたかまりによってできるようになりました。
カメラによって撮影登録をした指先の動作(じゃんけんなど)を認証をするときに行ない、その動作の速度や癖を確認します。
手指動作には個人ごとの特徴があるので、行動パターンを意図的に変更しても正しく判定ができるという特徴があります。

他にも多くの行動認識方法は開発されていますが、一般的な生活の場所で目にすることができる技術としては、上記のようなもののみとなっています。